はじめに

文化財は守り手をかけてあげなければ残りません。私たち藤白彫刻研究所は、彫刻を皆さんとどの様に保存し後世に伝えるか日々研究し努めてゆきます。

造形研究と修理方法

塑造・木彫・乾漆・鋳造・陶・石膏・彩色と、日本の彫刻史の中では様々な技法が新たな造形を生み出すために培われてきました。それぞれの技法は時代の変化とともに更新され、当時の工法がどのようなものであったか、分からなくなってしまっていることも多いのです。
その不思議な技術を知りたいという研究活動と、造形を探求することでより彫刻を理解することができ、かつての工人やそれを必要とした人々の大切な思いを垣間見ることができるのではないでしょうか。
そうした技術研究は修復の現場でも生かされます。平安時代の仏様を修復するときには平安時代の特徴を持った造形、技法をよく理解した上で修復にあたらなければなりません。また、近現代彫刻を修復する時には同時代の技法、その個々の作家の技法を調査し修復にあたります。

藤白彫刻研究所の活動(新作・修復)

今の時代にも、古代・中世彫刻の息吹を持った彫刻を造れると信じ私たちは挑戦しています。壊れてしまった彫刻を、直してほしいと思う方のお役に立てるように私たちは日々研究し準備をしています。また、どのように直すか適切な方法を一緒に導き出します。

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